「葬儀式場と火葬場って…普通、別々じゃないの?」…と思われる皆様もいらっしゃると思います。
しかし、葬儀式場と火葬場が同じ敷地内にある【複合型の斎場】も多くのご遺族様に利用されています。複合型の斎場も費用面で大変メリットのある施設なのですが・・・
このページでは…【葬儀式場と火葬場が、別々な場合のメリットや利用料の違い】をご紹介します。
流れの確認
式場と火葬場が別々な場合の、簡単な流れを確認してみます。
図のように、式場で葬儀を行い…火葬場へと出棺の際します。
そして火葬後に、再び式場に戻って精進落とし(食事)となります。こちらのほうが、お葬式のイメージかもしれません。
当日の流れとしては、下記のようになります。
① 通夜と葬儀
葬儀式場で、通夜と葬儀(告別式)を執り行います。
② ご出棺
葬儀終了後、火葬場へと出棺します。
③ 火葬
火葬場にて火葬を執り行います。
④ 控室で休憩
火葬が終了するまで、控え室でお待ちいただきます。
⑤ ご収骨
火葬場内、収骨室でご収骨となります。
⑥ 式場へ移動
ご収骨後は、再びマイクロバス等で式場へ移動します。
⑦ 精進落とし
式場内の別室にて精進落おとしとなります。
⑧ 終了・ご散会
頃合いをみて葬儀の終了となり、ご散会となります。
⑩ 後飾り
ご自宅に小型の祭壇を飾りご遺骨を安置します。
火葬中に、火葬場で精進落とし(食事)を済ませる事もできます。
以上が、別々の流れになりますが、
さて…この場合…「お葬式を執り行う上で何かメリットがあるのか…?」というと、それは1点あります。
別々の場合のメリット
式場と火葬場が別れている場合のメリット…「そんなの、あるの?」と思われたかもしれません。
実は…「はじめから式場と火葬場は別々にするつもりだった…」という皆様にはメリットとして感じていただけません。
また、自宅を式場として使う事を考えていらっしゃる皆様も同様です。
どういうことかと言いますと・・・
メリットとして感じていただくには、このページの最初に…サラッと紹介した複合型の斎場も選択の1つとして考えている場合です。
この複合型の斎場を基準にすると、式場と火葬場を別々にするメリットが見えてきます。
複合型の斎場が気になる皆様は、こちらのページを先にご覧ください。
それでは、式場と火葬場を別々にするメリットを紹介します。
メリット:
ご永眠から葬儀までの日数を短縮する事ができる
ご永眠された翌日に通夜が出来る…と思われているご遺族様は、一定数いらっしゃいます。
しかし、現実的に難しく…その理由は、【式場】と【火葬場】が同時に空いていないからです。どちらとも同時に空いていないと、お葬式は出来ません。
ご遺族様の状況によっては「できるだけ…早く葬式を済ませたい!」と希望される事もあります。そうなると、下記のような状況がうまれ、ご遺族様に選択していただく事になります。
例えば…
- C複合斎場(式場+火葬場):5日待ち
- B式場からC複合斎場へ出棺:3日待ち
- A式場からC複合斎場へ出棺:2日待ち
※ C複合斎場には火葬場が含まれています。
この中で「できるだけ…早く葬式を済ませたい!」というご遺族なら「2日待ちの式場」を選択されるでしょう。
しかし…式場の利用料に大幅な価格差があったとしたら、どうでしょうか?
日数 | 式場利用料 | |
C複合斎場(式場+火葬場) | 5日待ち | 50,000円 |
B式場からC複合斎場へ出棺 | 3日待ち | 150,000円 |
A式場からC複合斎場へ出棺 | 2日待ち | 230,000円 |
どの式場でも同じ利用料でしたら、特定の式場だけが混雑する事は余りないでしょう。
式場利用料の安さと混雑度は比例します。
やはり売れていくのは、自治体が運営する市(区)営斎場などと呼ばれる低価格帯の式場からとなります。
同じような造りの式場でしたら、安いほうがお得ですし、葬儀業者からしても…安い見積もりが作れます。
補足
このような状況は一例ですので…お住いの地域によって異なります。豊富に式場を選択できるエリアもあれば、1つ…2つの式場と1つの火葬場しか選択しようがないエリアもあります。
主に…前者は都市部となり、後者ではJAや地元の葬儀業者で成り立っている地方が多くなります。
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葬儀式場が周りに多いほど、葬儀日程を早められます。
複合斎場が混雑するのは、複合斎場内の式場数が少ない為です。
式場と火葬場が同じ敷地内に建っていますので、限られたスペースでしか使えず、今後…式場が新設される見込みもありません。
しかし…式場単体だけなら、民間業者や宗教法人が毎年のように新しい式場がオープンしています。ですので、エリアによっては…借り手のない式場が余っている状況でもあります。
そんなに式場って…どこにでもあるの? という皆様は下記のページもご覧ください。
このようなエリアでは、空いている式場が見つけやすいので葬儀日程を早める事ができます。
ちなみに火葬場は、施設自体が少ないのですが…1日に20件~30件の火葬ができる施設もありますので「火葬場が混雑している…」という事態は、年間を通しても…さほどありません。
やはり、希望の式場が見つからなくて葬儀日程が延びてしまいます。
デメリットは?
デメリットは葬儀全体の費用が高くなる傾向があります。
その理由として、❶ 式場利用料 と ❷ 車両費 の2点が挙げられます。
❶ 式場利用料について
しかし…それ以外の式場となると、民間企業や宗教法人が運営する貸し式場になりますので、利用料は上がってしまいます。
ですので、例えば…
「15万円の式場なら2日後に通夜ができますが、4日待てば…5万円の式場で通夜ができますよ!」というケースもあります。
この場合では、前者が企業や宗教法人の式場となり、後者は自治体が運営する式場や複合斎場となります。
❷ 車両費について
この2つを手配すると、8万~10万以上の車両費となってしまいます。霊柩車だけでも4~5万円が相場です。
なので、同じ内容のお葬式でも…式場と火葬場が別々ですと車両を手配する費用分が上乗せとなってしまいます。
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以上が、【葬儀式場と火葬場が、別々な場合のメリットや利用料の違い】になります。
葬儀費用をなるべく抑えたい…という皆様は、自治体が運営する式場や複合斎場がおすすめです。
スピード重視なら、企業や宗教法人が運営している式場を選び、近くの火葬場へ出棺するパターンが良いでしょう。
また、式場によって利用料や外観・内観は異なりますので、事前にご確認ください。