今回は、東京都渋谷区にお住いのご遺族様が、家族葬を執り行った…という内容でご紹介したいと思います。
※ 家族葬の内容は葬儀業者により異なりますが、全国的にオーソドックスな家族葬の例として紹介いたします。
ご依頼者様のご要望
今回は、ご生前中に葬儀の内容をある程度…決めている状況とさせていただきます。
他に、ご依頼者様のご要望や確認事項として下記の点を承りました。
- 参列者の人数は、家族と親戚で20名ほど
- 付き合いあるお坊さん(菩提寺)がいる
- 故人を安置施設に安置したい
- 祭壇などは、特にこだわりは無く、ささやかなお葬式で送りたい。
- 返礼品と料理を用意したい。
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全体的なスケジュール
今回…A家さんのケースでは、下記のスケジュールとなります。
スケジュール的には、家族葬といっても…ごく一般的なお葬式の流れとなります。
※ ご遺族様やお坊さん または 式場利用の都合により、ご納棺や旅支度のタイミング、精進落としの時間が前後します。
式場と火葬場:代々幡斎場
都市部では多数の式場から選ぶことができますが、今回は渋谷区ではメジャーな代々幡斎場を選択しています。
代々幡斎場は式場だけではなく火葬場と安置施設を備えた複合型斎場となります。
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ご永眠
お迎え(ご搬送)

どのような葬儀形式であれ、ご永眠の際は、すみやかにご指定の病院等までお迎えにあがります。
ご安置 <代々幡斎場>

今回のケースでは、病院から直接…代々幡斎場内の安置施設へご搬送いたします。
複合型斎場では、安置施設も備わっていることが多いのが特徴です。
斎場に備わっている安置室を利用する上のでの注意点
- 安置施設が満室の場合もありますので、その際の事も…事前に確認しておく必要があります。
- 安置施設にも営業時間があり、いつでも利用できる訳ではありません。深夜から早朝になった場合も事も…事前に確認しておく必要があります。
- 安置施設の利用規約上、ご納棺された状態でなければなりませんので、後日…「みんなで納棺したい!」というご要望に、お応えかねにくい状況となってしまいます。
ご面会につきまして
お通夜までの間…故人様とのご面会は、代々幡斎場内の安置施設で可能です。営業時間がありますが、その時間内であれば…ご面会いただけます。
打ち合わせ
ご安置後は、場所を移動し「打ち合わせ」となります。

大まかな流れは決まっていますので、日程決めや商品・サービスの選択など、詳細を詰めていくカタチとなります。
ご永眠後に内容を変更していただいても結構です。必ず、事前に確認した葬儀プランを選択する必要はございません。
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日程の決定

日程決めの際は、菩提寺のお坊さんや皆様のスケジュールもありますので、それらを踏まえたうえで、式場と火葬場を抑えます。
今回は、代々幡斎場という複合型の斎場ですので、式場を予約すると…自動的に火葬場も予約されます。
葬儀の詳細を決定
事前のご相談で、式の内容は「家族葬タイプの葬儀」を前提に希望されていましたので、打ち合わせでは下記の内容を再確認します。
- 両日の流れ
- ご挨拶される場面の確認
- お布施の事
- 副葬品(お棺に納めるお品)の事
- 祭壇や供花の内容
- 遺影の作成
- 世話役(受付・会計役)の人選
- 返礼品(礼状)の内容や数
- 料理のの内容や数
色々とありますが…お通夜まで日数がある場合は、一度にすべて決めていただく必要はございません。
その他、気になる事やご希望・ご要望も合わせて、お話を進めさせていただきます。
見積書の再確認と総額の確定
ここで…詳細を詰めましたので、ほぼ請求金額に近い見積書となります。
この後に…変動する内容は、お料理と返礼品の使用数のみとなります。この2つは、葬儀前日や葬儀が終わってみないと確定できません。
使用数が確定後…改めて請求書をお送りさせていただく流れとなります。
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訃報の連絡

家族葬の場合は電話で済ませる事も多いのですが、私共で訃報紙も準備させていただきます。
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死亡届の提出・火葬許可書の申請

その用紙にご記入していただいた後は…担当スタッフがご遺族様の代わりに役所へ提出し、火葬許可書を取得します。
皆様が直接、役所へ出向く必要はございません。
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以上が、打ち合わせの時に詳細を詰めていただく内容となります。
通 夜
今回、故人様は斎場にご安置されていますので、ご依頼者様は直接…代々幡斎場にお集まりいただきます。
■ 代々幡斎場の式場棟
■ 代々幡斎場の火葬棟
■ 代々幡斎場とは?
こちらの斎場は、どなたでも利用できる複合型の斎場です。特定の葬儀業者が運営する斎場ではありませんので、どの葬儀業者でも利用できますし、利用料は公式webで公開されています。
16:00頃 式場到着
■ 代々幡斎場の入り口
ご親族様の控室が整う時間帯に合わせ、ご来場いただいております。
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16:15 式場内の確認
到着後は、式場内をご案内させてていただきます。


合わせて、両日の段取りも再確認させていただきます。
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16:30 旅支度
故人様の旅支度を行います。今回は、斎場にご安置されていましたので、この時間を利用し…ご遺族・ご親族様と一緒に旅の支度を整えます。
■ 旅の支度
■ 白装束や六文銭など
副葬品と呼ばれる故人様の遺品は、旅支度中に納めていただけます。また、翌日のご出棺前でも納めていただく時間がございます。
仏式では一般的に白装束を用意しますが、代わりに故人が着用されていた洋服などを用意していただいても結構です。
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17:00 受付開始
17:00頃には、受付の説明や品物・礼状の確認をしていただき、受付を開始します。


受付のスペースもありますので、そちらにセッティングを行います。葬儀の規模によっては、受付係りや会計係りを省略していただいても結構です。
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17:20 お坊さん 到着

開式までの時間を利用し、故人様や戒名のお話をされたり、お布施をお渡しいただきます。
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18:00 通夜 開式
通夜、開式となります。
全体で40分~50分ほどの式になり、仏式葬儀ですので…開式後、15分程度で喪主から順次、焼香となります。
■ 喪主から弔問客への挨拶は?
家族葬の場合は、ほぼ親戚という事もあり会葬御礼の挨拶は省略される事が多いのですが、もちろん…ご挨拶の時間をご用意することも可能です。
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19:00~ 通夜閉式 → 通夜ふるまい

一般的に通夜では、鮨やオードブル、天ぷらなどの大皿料理をふるまいます。
■ お坊さんも参加するの?
お坊さんにより異なりますが、近年は通夜ふるまいの席には参加されない傾向があります。その際は、食事代(御膳料)として別にお包みします
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20:30頃 通夜終了

喪主様とは、翌日の精進落とし(食事)の数や、副葬品、ご挨拶のタイミングなどを確認いたします。
■ 皆さん、泊まっているの?
以前は、ロウソクの火を消さないように…と親族の宿泊が珍しい事ではありませんでしたが、現在では泊まる事が珍しくなってきており、仮眠ができるスペースだけの場合や宿泊を禁止している式場もあります。
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葬儀(告別式)
9:00頃 式場に集合

昨日と同様、受付の確認などを行い、開式までお過ごしいただきます。
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10:00 葬儀(告別式)開式

■ 初七日法要は行うの?
お寺さんによって異なりますが、葬儀の後に…続けて初七日法要を執り行う事が多くなっています。
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10:40~ 弔辞・弔電の奉読 【省略可能】

特に弔辞は「依頼しにくい…」という事もありますので、無理に相手を探す必要はございません。
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10:50~ お別れの時間

ご遺族・ご親族の皆様には、供花や祭壇のお花を手向けていただきます。副葬品もありましたら、最後の機会ですので一緒に納めていただきます。
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11:00 ご遺族からのご挨拶

ご参列の人数によって省略する事もあります。また、緊張で話す内容が飛んでしまう事もありますので、例文を参考に挨拶されるのも一般的です。
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11:15 出棺 → 火葬
代々幡斎場の場合では、式場と火葬場が併設されていますので、徒歩での移動となります。
霊柩車は使用せず、20mほど先の火葬ホールへ移動するだけですので時間がかかりません。


故人様は、専用の台車で…皆様は、その後に葬列を組んで移動します。
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11:15~ 休憩

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12:00 ご収骨

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12:20 精進落とし

家族葬でも…食事の前に、代表者様から献杯の音頭とご挨拶をいただいております。
■ お坊さんは?
お坊さんにより異なりますが…菩提寺様の場合は、一緒に召し上がっていくケースが多いでしょう。参加されない場合は、食事代(御膳料)として別にお包みします
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14:00頃 終了

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ご帰骨

専用のテーブルや仏具などは、私共がご用意いたしますのでご利用ください。
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以上が【一般的な家族葬】を行った場合の一連の流れとなります。
家族葬といっても、葬儀自体の流れは普通のお葬式と変わりません。
また、家族葬の内容は業者によって異なりますので、「家族葬を考えている…」ではなく…「どのような、お葬式を執り行いたいのか?」を明確にする必要があります。
今回は、東京都でのお葬式の一例でしたが、現在では…お葬式の内容は選べる時代です。
どなた様も上記のようなお葬式を執り行う必要は全くありません。どんな葬儀内容でも…ご遺族様にとっては、すべて最高のお葬式となるでしょう。