近年…終活(しゅうかつ)という言葉を耳にするようになりました。
終活とは・・・自分が死んだ後の事だけではなく、
- これからの自分の事…
- 両親の事…
この2つの事を、改めて考え直す機会を終活と呼んでいます。ですので、早い方なら40代で、ご両親の介護や葬儀、お墓の事を考える必要があります。
お葬式やお墓の事は、後まわしで良い!
まんがいち、
ご両親が病気や介護が必要になってしまったら、まずは…そちらにお金を使ってください。
100万、200万という金額を用意する必要はありません。
お葬式は30万以内で執り行える【直葬】という葬儀スタイルがあります。
ただ、「30万以内で執り行える葬儀がありますよ!」という事だけ知っていれば、心の負担も軽減されると思います。
お葬式もお墓も、一択の時代は終わった。葬儀もお墓も選択肢は豊富にある時代
お葬式やお墓といったら、下記のようなイメージではありませんか?

■ 祭壇を飾るお葬式

■ 石塔を建てるお墓
しかし、今は違います!
誰もが上記のような、お葬式をして、石のお墓を作る訳ではありません。
葬儀もお墓も、様々なカタチや送り方が選択できる時代です。
ご存知ですか?お葬式とお墓の組合わせは、数十通り。予算と意向で選ぶべきです。
現在の【お葬式】と【お墓】のカタチやスタイルです。
お葬式 | お墓 |
---|---|
一般葬 | 一般墓 |
家族葬 | 永代供養墓 |
1日葬 | 樹木墓 |
無宗教葬 | 手元供養 |
直葬(火葬式) | 散骨 |
お葬式も、お墓も昔は一択でしたが・・・現在では、昔と比べ…選択肢が格段に増えています。
一昔前は、【一般葬】に【一般墓】の組み合わせしかなく、両方を合わせて500万以上は必要でした。
ちなみに・・・
一般葬(いっぱんそう) とは?

平成の初期までは、お葬式といったら【一般葬】の事でしたが、今では【家族葬】などの葬儀スタイルが都市部では一般的となっています。
一般墓 (いっぱんぼ)とは?

【一般葬】・【一般墓】というネーミング?
昔は【一般葬】や【一般墓】などいうネーミングはなく、【葬式】と【墓】でした。現在は、葬儀でもお墓でも多様なスタイルやカタチが作られたので、その区別の為、業者の間では商品名として使い分けを行っています。
相場はどうなのか?
現在の目安となります。
お葬式 | お墓 | ||
---|---|---|---|
一般葬 | 120万~200万 | 一般墓 | 80万~400万 |
家族葬 | 90万~140万 | 樹木墓 | 120万~200万 |
無宗教葬 | 90万~140万 | 永代供養墓 | 20万~60万 |
1日葬 | 70万~100万 | 手元供養 | 3万~15万 |
直葬(火葬式) | 20万~30万 | 散骨 | 3万~15万 |
※ お布施や法要の費用は含まれていません。
低価格帯の選択肢が増加された事により・・・
- 【低価格な葬儀】と【高額なお墓】の組合せ
- 【高額な葬儀】と【低価格のお墓】の組合せ
- 【低価格な葬儀】と【低価格なお墓】の組合せ
などなど…皆様のお考えにより様々な選択が出来るようになります。
※ お葬式とお墓のスタイルについては、価格だけではなく「どんな内容なのか?」を確認してください。
負の遺産にさせないよう、特にお墓の選択は重要!
今では、お墓を建てる事のメリットとデメリットを把握しておく時代になりました。
メリット
お墓は、ご先祖への感謝の場や親族が気軽にお参りできる場として貴重な場所だと思います。
また、墓守をしていく長男など…実家に残る跡継ぎであれば、新規にお墓を購入する必要はありません。年間管理料さえ納めれば、大きな負担にならないのがメリットです。
デメリット
お墓を購入するという事は、借りている土地に新築一戸建てを建てるようなものです。
新品のお墓を建てても、その土地は自分のモノにはなりませんし、売る事もできません。まんがいち、管理できる家族がいなくなり、お墓の引越しをしなければならない場合…お墓を解体して更地に戻し返却します。
ですので、お墓を建てる費用はご先祖でも、解体する費用は残された子孫の役目となります。
現在では、撤去時の金銭的負担により無縁墓の存在がクローズアップされています。大きく重い石塔を建てると、引越し(改葬)には、数十万以上の撤去費用を負担しなければなりません。
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お墓の購入で迷ったら・・・
お葬式が済んだら、すぐにお墓を用意する必要はありません。
納得できるお墓が見つかるまで、何年でもご自宅に安置するべきです。自宅に置いておくと成仏できない…というのは過去の迷信です。
100年先を見据えて、お墓を持つ or 持たない を検討する。
お墓を持たない選択もあります。
それが、自宅供養や手元供養、そして散骨です。自宅供養や手元供養は、お遺骨を粉末状にしコンパクト化します。今はオシャレな骨壺やペンダントもありますので、粉末状のお遺骨を移し、そのまま、ご自宅で供養する事も可能です。
入りきらない、粉末状のお骨は、ある程度…お好きな場所に散骨することができます。
メリットは、永久にお墓が負担にならない事です。また、自宅供養や手元供養はいつでも故人様が傍にいてくれる安心感がある事です。お骨には、故人の霊が移ると言われています。きっと、近くで守り神になってくれるでしょう。
お葬式やお墓に対する気持ちの変化
お通夜をして葬儀をして・・・お骨を納める為にお墓を買う…
そのような時代は徐々に変わろうとしています。これまでは「お葬式といったらお寺さん…お墓といったら石塔を建てる」という考えが当たり前で大多数でした。
現場にいるからこそ聞こえてくる、ご遺族様の声
葬儀や、その打ち合わせの際に…ご遺族様の本音を聞くことができます。
平成の今、「戒名やお布施って必要なの?意味あるの?」と考える方々が大勢いらっしゃいます。また、「お寺さんの仕事はお葬式で、その収入源がお布施だからしょうがないよね」と、割り切っていらっしゃる方も多いです。
平和な世の中が続き、亡くなったら即、天国や極楽へ…と想う方々がほとんどで・・・
・今までご苦労様…
・天国から見守ってほしい…
と、お棺に越しに話されたり、手紙を送ることはあっても、
・地獄に落ちたら、どうしよう
・怨霊になったら、どうしよう
などと心配される方々はいらっしゃいません。なので宗教家に頼る必然性も希薄になり「家族や親族で送り出せば、それで良いじゃないか!」という発想は自然の流れだと感じますし、そのような希望を聞くことができます。
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いかがでしょうか?
お葬式やお墓に正解・不正解はありませんが、選択肢は豊富にあります。
昔のように家族や親族が集まって、お金に困らず…いつまでも【家】が発展していければと誰でも願いますが、現代社会はそうはいきません。現代は現代ならではの対処法が必要になっています。
想い・お金・未来を考えつつ、今のうちに最良の選択を見つけてください。