直葬は、なぜ低価格なのか?そして、支持される理由とは?

直葬(ちょくそう)とは? どんなお葬式?

一般的な説明になりますが、直葬(火葬式)とは、通夜と葬儀を執り行わなず、お坊さんも招かない葬儀スタイルです。

葬儀業者や地域によって〔じきそう〕や〔火葬式(かそうしき)〕と呼ばれます。

一昔前では考えられない葬儀スタイルでしたが、現在では…ご遺族様のニーズに応じられるお葬式の1つとして、都市部を中心に直葬は急増しています。

直葬とは…どのようなサービスなのか?

ここでは、葬儀業者からの視点で直葬を紹介したいと思います。視点を業者目線にすると、なぜ…直葬が低価格なのか?が見えてきます。

直葬とは、故人様を「火葬できる状態」にセッティングするサービス

どういう事かといいますと…お葬式を構成する内容は主に3つあります。

  1. 納棺・旅支度・末期の水など、近親者が故人に施す儀礼
  2. 読経や引導など、お坊さんが故人に施す儀礼
  3. 祭壇のセッティングや会葬者の招待・もてなし

直葬という葬儀スタイルは、基本的に ❶ を行い、❷ と ❸ を省略したお葬式になります。ですので、通夜と葬儀が無く、お坊さんも必要としない葬儀なのです。

葬儀費用の内訳

ここで葬儀費用の内訳を簡単に紹介します。葬儀費用を構成する要素として主に4つあるといわれています。

  1. 葬儀業者のサービス料
  2. お坊さんへのお布施
  3. 式場料・火葬料
  4. 会葬者への接待費(食事・返礼品)

上記のうち、直葬は ❷ ~ ❹ の費用が不要になります。(※ 火葬料は火葬場により無料になることもあります)

そして残るのが葬儀業者のサービス料です。その内容は、お棺や骨壺、ドライアイス、寝台車、スタッフのサービス料となり、葬式の総額を100%とすると20~30%程度の料金となります。

直葬のトータル費用は、25~35万ほど

こうして色々と省略した直葬は、平均して…トータルで25~35万ほどの葬儀代となります。他に希望のオプションサービスを追加すると、もう少し費用はかかりますが、それでも低価格のお葬式になるでしょう。

東京都内は、以外にも割高です。

東京都内はイレギュラーな地域なので火葬料が実質7万円前後になります。意外ですが、全国的にみても直葬だけで比べるならトップクラスの費用になってしまいます。

なんだかんだで、直葬は安い

この先、直葬より低価格な葬儀スタイルは登場しないでしょう。直葬は故人様を送る為に必要なサービス・商品だけで構成する葬儀スタイルですので、その分…費用も大幅に抑えられるわけです。

直葬は葬式なのか?

考え方にもよりますが、直葬も葬式といえるでしょう。お坊さんが居ないとか…祭壇を飾らない…とかありますが、故人を送るために納棺や献花は行いますので葬式と呼べます。

また、お葬式の内容やイメージも時代に合わせ変わっていくことでしょう。

満足度が高い…と言われる直葬

「良いお葬式に感じるか…?」は、葬儀にかけた金額ではありません。

直葬の場合は「お別れの時間が取れるだけで満足」というご遺族様の要望が圧倒的ですので、始めから【直葬】をお考えの皆様には、大変ご満足いただけます。

余談ですが…喪主様によっては「親戚を考慮して直葬にはできないけど…自分の時は直葬でいい…」といったお話も、打ち合わせの時によくされます。

直葬でも…満足できる理由

それは、家族葬にも通じますが…ご家族や親しい皆様だけで故人様を送る事ができるからです。

また、料理や返礼品、式場や祭壇も無く…とてもシンプルです。菩提寺をお持ちで無ければ…お坊さんも不在で結構です。

このように「周りの目を気にせず…長い式典も無い…料金も低価格帯… だけど…故人様とはしっかりとお別れができる…」ですので、直葬の需要が急激に伸びています。

直葬の注意点

直葬のメリットは、不要な商品・サービスを購入せずに、故人様とお別れができることです。

しかし…注意点があります。それは「お別れの時間を…どこで…どのくらい取るか?」という事です。


■ 火葬場で「お別れの時間」に、手向ける献花の様子

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直葬の場合は「どこに…安置するか?」が最重要ポイント

直葬から「お別れの時間」を差し引くと…その葬儀には何も残らず「ただ…火葬しただけ…」で終わってしまいます。

ですので…直葬をお考えの場合は「お別れをする場所」「お別れをする時間」を事前に決めておかなければなりません。

 安置施設へご安置を希望する場合

自宅にご安置されたなら、お別れの時間は…たくさん取れますので問題ありません。

しかし…自宅以外の安置施設に安置されれば「皆様で、お別れができる時間」に制限が発生します。もし、火葬場に備わっている安置施設へ安置されたとしたら、お別れの時間は10分程度となってしまいます。

この10分程度の「お別れの時間」が、短すぎる…と感じられる方もいれば、「10分間でも気持ちの整理が付きました…」という方もいらっしゃいます。

後者の場合であれば、火葬場に備わっている安置施設で問題ありません。しかし…前者の場合では、30分くらい…お別れの時間を取れる安置施設を選択する必要があります。

安置施設のタイプと「お別れの時間」

安置施設には2つのタイプがあります。それが下記の2タイプです。

❶ 火葬場に備わっている安置施設

❷ 安置専門施設へのご安置

それでは、1つづつ紹介します。

❶ 火葬場に備わっている安置施設の場合

すべての火葬場という訳ではありませんが、火葬場には安置施設が備わっています。

ご永眠後、火葬場の安置施設に、当日の火葬時間までご安置することができます。しかし…当日、お棺の蓋を開けてお別れができる時間は、どなた様でも火葬時刻前の10分程度になってしまいます。

火葬場に備わっている安置施設を利用する事は、既に一般的

直葬で火葬場の安置施設を利用するケースは、都市部であれば…既に一般的な話です。

このケースでは、お別れの時間が10分程度しかありませんが、ご遺族様にとっては別の価値観が有り、お別れの時間が長ければ良い…という考えではありません。

また、病院等から直接…火葬場の安置施設へご搬送できれば、それ以降の車両代が不要となり、トータルの葬儀費用も安くなります。

ですので、火葬場の安置施設を利用した直葬はイレギュラーでは決してなく、むしろ…メジャーな葬法と言えるでしょう。

❷ 安置専門施設へのご安置

厳密には、安置専門施設ではなく式場も貸し出している施設になります。

このような施設では、故人様のご安置を24時間で対応しています。さらに、お別れ用のお部屋として1時間ほどレンタルする事も可能です。

この場合ですと…お別れの時間は30分~60分程度となり、ゆっくりお別れをしていただけます。その後、火葬場へと出棺する流れとなります。

施設の数が少ないのがデメリット

大変、便利な施設ですが…デメリットとして、このような施設の数が少なく…お住いのエリアによっては施設までの距離が遠くなってしまいます。

ですので、ちょうど…お住いの近くにあれば良いのですが、遠い場合には…他の葬儀スタイルや葬儀プランも同時に考える必要があります。

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 直葬のまとめ

直葬は、通夜と葬儀を省略し、費用も安い…葬儀スタイルです。

しかし…その特徴ばかりに目を向けてしまうと「最後のお別れが短すぎて後悔した…」という事にもなりかねません。

ご自宅に安置する場合は、ゆっくりとお別れの時間が取れますが、火葬場の安置施設を利用する場合には、その時間は10分程度になってしまいます。

直葬は、お別れの時間が…すべて…です!

直葬を希望する場合には…事前に「どこで…どのくらい…お別れの時間を取るのか?」…しっかりと、確認する必要があります。


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